目的

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量子物理学・ナノサイエンスは、今世紀初頭の一時的ブームではなく、先進各国の主要大学において研究所、センター等が設置され、集中的な研究展開がなされている今世紀の最重要分野の一つです。本学においても,これらの分野の研究展開をサポートし、若手研究者を育成することが喫緊の課題といえます。我が国においても、ようやくこれらの分野の重要性が政府により認識され、得られた量子物理学に関する基礎研究成果を、今後5年~10年で社会に還元しようという機運が盛り上がってきています。シリコンにつぐデバイス素材として量子効果の顕著な2次元原子膜(グラフェンなど)が中心物質として研究され、コンピューターアーキテクチャーについても、量子アニーリングを適用するといった応用研究が一気に加速しています。さらに冷却された原子を使った超高感度の量子センサーが、従来型センサーの限界に直面している産業界から注目を浴びるに至っています。このような状況を鑑みた時、我が国の近代化・産業化を担ってきた本学において、政府方針の受け皿となるセンターを設置することは緊急の課題といえます。今世紀の最重要学問領域における国際的な教育・研究拠点形成を目指す当拠点活動に、皆様からのご支援をお願い申し上げます。